MY BLOODY VALENTINE

MY BLOODY VALENTINE

1984年にアイルランド・ダブリンで結成された4人組。オアシスやプライマル・スクリームらも在籍したUKのインディ・レーベル、クリエイション・レコーズより放ったEP「You Made Me Realise」(1988年)でブレイクを果たすと、同年デビュー・アルバム『Isn't Anything』をリリース。エフェクターで歪ませた轟音のギターやフィードバック・ノイズに、ポップで甘いメロディを乗せた浮遊感のあるサウンドを特徴とし、「シューゲイザー」と呼ばれる音楽ジャンルの草分け的存在としても知られる。特に、2年半もの歳月と膨大な制作費を費やしたと2ndアルバム『Loveless』(1991年)はバンドにとって初の全英アルバムチャート入りをもたらし、米ピッチフォークが選出した「1990年代のトップ100アルバム」においてレディオヘッドの『OK コンピューター』に次ぐ2位にランクインするなど、ジャンルを飛び越えた名盤として人気が高い。

1997年に解散し、メンバーはそれぞれソロやサイド・プロジェクトで活動を続けていたが、2007年に突如再結成をアナウンス。2008年にはフジ・ロック・フェスティバルで初日のヘッドライナーを務め、“You Made Me Realise”の間奏における20分以上におよんだノイズ・パート(通称ノイズ・ピット)は今なお伝説として語り継がれている。2013年には約22年ぶりのアルバム『m b v』を自主制作でリリース。同年のジャパン・ツアーでは全5公演を即完させ、フジ・ロックにも再び出演、さらに9月には東京国際フォーラムにて相対性理論をゲストに迎えたスペシャルな公演も実現した。あまりの轟音から、彼らのライヴでは入場時に耳栓が配られることが恒例となっている。

2017年末にアイスランドで開催されたシガー・ロス主催のフェス「Norður og Niður」では、バンドの中心人物=ケヴィン・シールズが貴重なソロ・セットを披露しており、マイブラとしての新作リリースも噂される中でのソニックマニア初出演が決定。3月9日時点でのツアー予定は、ザ・キュアーのロバート・スミスがキュレーターを努めるロンドンの「Meltdown」と、今回のソニックマニアの2公演のみとなっており、実に4年ぶりとなるライヴ復帰&新曲の初披露にも期待が高まる。